介護組織の理想と現実

システムのIT化、作業の機械化が進み、企業の仕事量が削減され、雇用枠の縮小が続く昨今。

一方で、全国的な老齢化が進み、増え続ける介護者の対応に追われる介護業界は常に人材不足の状態です。

介護業界は、雇用削減が進む世の中にあって就業の間口が広い業界なのに、人材不足が続くのはなぜか?

そこには、次のような背景が関係していると思われます。

  • 介護作業自体は肉体的な負担が大きく、利用者の中には様々な方がいて、行き違いも含めて相手からクレームが挙がる場合が多々。
  • 給与面では就業者の満足感には程遠いほどの薄給であるケースが多い。

このため、利用者のために自分のでき得る限り積極的に奉仕しようという気持ちがある就業者であっても、理想と現実の不一致で離職に至るケースが後を絶たず、介護人材の需給バランスを満たすことには至らないのです。

介護組織の改善を考える際の注目点

以上の事情を背景とした介護業界の雇用情勢の改善には、次の点に注目するべきでしょう。

1.充実したサービス提供のために企業利益を向上させる

まず、利用者により良いサービスとして還元できるよう、一定以上の利益を確保する仕組みづくりを目標とし、適切な場面で躊躇なく出資できる状態を目指します。

このためには、まず、

  • 経営部門に企業再生に関わる専門知識を持つ人材を投入すること
  • 現場の作業に携わる中で、利益確保と作業効率化を視野に入れた行動ができる人材を育てること

などが、主な取り組みとして挙げられます。

2.現場作業に皆が改善の視点を持って臨む

介護は人の生活全てに携わる仕事ですので、一度必要とみなされ組み込まれた作業が増え続け、日々膨大なルーティンワークに追われる結果になることも珍しくありません。

この場合は、先に1.で述べたケースと重なりますが、現場作業に携わる人材に、効率化と現場の状況改善を目指そうとする視点が備わることがとても大切です。

3.被雇用者への利益還元によるモチベーションアップ

利用者へのサービス還元はもちろん大切ですが、被雇用者のモチベーションを維持するために、こちらへも利益還元することは大切なことです。

日々の業務がマンネリ化し、先にある風景が見えづらいと、人はつい目先の状況に甘んじてしまうもの。

  • 業績のよい時は臨時ボーナスを提供する
  • 業務改善の提案者にはボーナスを提供する
  • 被雇用者に勉強する意思があり、外部研修に参加希望する際には積極的に費用面でバックアップする

など、被雇用者に利益を還元する仕組みも考えたいところです。

ファイナンシャルプランナー(以下FPと記載)資格学習者が持つ介護業界のビジネスチャンス

今現在、巷で人気の高いFP資格。

そのポイントとして、個人の人生設計を中心に、より満足のいく資金繰りの仕方に関しての学習が挙げられますが、その基礎概念は、現状を的確に把握し企業の将来設計に繋げるために十分応用が効くものです。

例えば、先に述べた改善注目点1.2から見た場合、専門的な知識は後付けで身に付ける必要があるものの、小さいところなら自分の属する部署、一施設に規模を広げて収益改善や業務効率化への知恵を絞り、その成功経験が積み重なれば、ひいては企業全体の改革にも繋がります。

あるいは、FP資格学習を異業種での作業研修や、一作業人から経営者的なものに個人の視点を変えるためのトレーニングとして捉えることも可能です。

特に、お金に関するあらゆる決まりや道具を理解して実生活に取り入れ、効率化を目指す視点を養うという点では、介護現場の効率化を考える際の立派なトレーニングになります。

また、改善注目点3.から考えた場合、利益確保・業務改善の末、緻密な計算のもとに被雇用者へ利益を還元するという発想になりますが、これはFP資格学習者ならではもの。

組織を一個人の人生と捉え、全体の退廃感を払拭、現場の雰囲気を変え、この業界に携わることを決意した皆の改善欲をアップさせ、より良い組織作りを目指すことが可能となるのです。

介護職経験者が陥りがちな状況

もともと、介護職に就業する人材にはどのような特徴があるのでしょうか?

  • 元来、人好きである
  • 気持ちが優しい
  • 奉仕精神がある

「日常的な作業や身の回りのことがやり辛くなっている要介護者が嬉しさを感じるよう奉仕し、相手に喜びを感じてもらう。」

そんな理想を抱いてこの業界に入ってくる方もきっと多いことでしょう。

ですが、現実は、増え続ける要介護者に比例して増えていくルーティンワークに忙殺され、経費削減のためという名目のもと安く抑えられていく人件費に慣れて、モチベーションが下がっていくことを食い止められず離職していくというもの。

一旦離職すれば、再度就職が必要になるのですが、他に専門的な技術がない場合、気持ちが優しい分自分を売り込む自信がなく、結局は前職と同じような職場を選んではまた離職するという悪循環に陥る。。という状態に陥りがちなのです。

介護を愛する人にこそ、見方を変えることで業界内活躍のチャンスが

ですが、介護職は単なる肉体労働ではなく、工夫次第で効率化も可能、利益を増やして恒常的にサービスを確保するのも可能という考えのもとに業務に携わるとどうでしょうか。

加えて、「自分が提供しているサービスは、自分やその身内が将来的にもしもの事態に陥った時に受けたいものなのか?」

このことを自分自身に問い、介護に向き合う事で新たな視野が拓け、自己の成長に繋がります。

このような視点に立つと、FP資格の知識は介護業界の改善に大きく役立つ可能性があることがわかります。

また、現状では経営という観点を持って現場作業に関わる人材が少ない状態。

それ故に、企業人材として雇用されるにしろ、フリーのFPとして介護企業を顧客として開拓する場合にしろ、現在の介護業界にはFP資格学習を経たあなた個人のビジネスチャンスが、随所に転がっている状態なのです。

そのために、今介護の現場に関わっている人は、自身の金銭感覚を養い、改善に取り組みながら利益を追う習慣を身につけましょう。

普段のルーティンワークに頭脳ワークを取り入れ、将来の組織と自己の改善に目を向けましょう。

その手始めとして、FP資格取得学習を大きく推奨します。