☆定年後世代に人気のFP技能資格☆

資格市場は今、定年を迎えた世代、もしくは定年間近のプレ定年世代の受験者、資格対策講座受講者で盛況しています。

高年期は、中年期や壮年期より体力が衰えがちと思いきや、気力の面では全く引けを取らず、自らの向上心や好奇心に素直に従って日々精進されている様子が伺え、頭が下がる思いがします。

さて、定年前後の世代がこれから取得しようと思う資格として、サイト調べでは常に上位に位置しているのがファイナンシャルプランナー技能資格(以下、FP技能資格と記載)。

確かに、試験範囲には年金、相続など、中高年になって初めて自分が取り引きの当事者になる事象が含まれますし、この他にもお金に関してタイムリーに知りたいと感じた知識を基礎から学ぶことができ、誠に理に適った資格であると言えるでしょう。

ただ、その受験の背景には「なんとなく役に立ちそう。」という漠然としたものではなく、各々に確固とした動機があるようです。

 

☆資格取得は定年後の再就職対策☆

「定年退職した後の生活ってどんなもの?」

節目を迎えて長年働いてきた職場を離れる時期が近くなることで、その後の生活を考えるのはもっともなことでしょう。

退職当初は欲しかった自由を得られて解放感溢れる毎日かもしれませんが、それもきっとほんの短い間。時間が余ることに意外なストレスを感じて、実は働くことに思っていた以上に生きがいを感じていた、と気づくなんてこともあるかもしれません。

つい最近まで当たり前のように第一線で仕事をしてきたのに、ぽっかりと穴の空いたような退屈な毎日を過ごしている、なんて当然みんな考えたくないはず。そのような事情で、昨今のプレ定年世代は退職後の再就職、独立を当たり前に考え、着々と準備を進めている人が多数いるようです。

 

☆再就職するにあたって有利なFP技能資格☆

とはいえ、実際問題、定年後に再び働くことはコネでもない限り意外に簡単にはいかないもののようです。シルバー人材センター等、対象機関に登録してみるものの、それなりに条件のいい求人に対してはやはり求職者の数が大きく上回ります。ただでさえ狭き門の再就職先への応募は、まるで少ないパイを奪い合うが如く競争率が高いもの。

あえてその選択をするのなら、これまでのキャリアに付加価値を付け加え、ライバルに差をつける必要性が出てきます。この場合、関連する資格取得を経て希望業界にアプローチを行うという作戦に出るのは、最早自然な流れと言えるでしょう。

そこで、FP技能資格が受験対象として人気を集める理由としては、定年後の再就職案件に、金融機関関連の求人が意外に多いこと、また提示額や就業時間など、勤務条件が他の求人に比べ恵まれていることで、他業種経験者が応募の際のキャリア補強として取得にチャレンジしているケースが挙げられます。

 

☆悠々自適な生活を選ぶ人、子育て後の主婦層にも適した資格☆

一方で、先に述べたようなガッチリ再就職とまではいかないまでも、暇を持て余して毎日を送るよりはと、ボケ防止、自分磨き、趣味の一環として定年後の資格取得を目指す人も多くいます。

仕事、または子育てなど、長く続けてきた習慣が一区切りを迎え、状況が大きく変わった時には、極端な依存状態になってしまうなど、家族と適切な距離がはかれずに自身が悶々とした気分になってしまうことも。

自分の存在を持て余し気味になって困る前に、夢中になれる対象を作り出すことは家庭円満に向けての立派な対策になります。他のことで忙しい家族に近づき過ぎて煙たがられるよりも心身共に安定し、むしろ家族と共に健全な毎日が過ごせるはずです。

FP技能資格は、このような人達がチャレンジするのにもぴったりな資格。その理由は、生活に直結するお金の知識を学ぶことで、実生活にその知識を当てはめて実践できることにあります。

これまで家計管理をパートナーに任せきりだった人も、資格取得を機会に積極的に家計の見直しを行えるようになれば、そこからまた家族と新たな信頼関係を築いていけるはず。それはきっと精神的な充足感に繋がることでしょう。

 

☆希望する行動の下地になるFP資格取得☆

この他にも、小規模ながらも自身で独立開業して収入を得る道を目指す人や、不動産購入で賃貸契約を結び、家賃収入を得ようする人、金融相談のボランティア活動を始めるにあたり、その下準備として基礎的な知識を学ぶ人など、FP資格取得希望者には各々に様々な取得動機があります。

全ての対象者に共通するのは、定年後の人生も活き活きとした色や華のある、つまり生きがいのあるものにしたい、という切実な想いを持っているということです。

 

☆変化に強くパワフルな高年期を☆

一方で、定年後、あるいは定年を間近に控えた世代の中には、面倒だからあえて新しいことを知りたがらない、という人達も少なからず存在します。

歳を重ねると、意外と「知ったつもり」になっていることが多いものですが、全てが驚くべき速さで変化している昨今では、同じ事柄を取り上げてみても10年前と今とでは丸きり内容が違っているということはよくある話です。 なんとなくそのことに気がついていながらも、勉強し直すことが面倒と避け続けるのではかえって損をするのではないでしょうか。

特に生活を取り巻く話題には常にアンテナを張り、この先思わぬ変化があった場合にも慌てずに対処できるようになれるのが理想的。FP技能資格で学ぶ基礎的なお金の知識とトレンドは、この先幾度となく人生の助けになってくれることでしょう。

資格勉強に限らず新しい知識を身につけることは、もちろん自分自身のため。退屈を吹き飛ばし、エネルギッシュな高年期を歩むための一つのツールとして、ぜひFP技能資格の学習をおすすめしたいと思います。