☆人気が高いファイナンシャルプランナー技能資格☆

日本国内に数多く存在する資格の中で、ファイナンシャルプランナー技能資格(以下FP技能資格と記載)の受験者数は年々増え続けています。しかも、その総数は、最も人気があるとされる語学系の資格に次ぐ勢いがあり、実用的な資格で有名な日商簿記検定の受験者数を超過してしまうほどです。(出所:みらい資格.net/総合資格ランキング

昨今の受験者数の増加には、女性の関わりが大きく影響していると見られ、学生から社会人、主婦層にまでも人気があることが理由のようです。

 

☆FP資格受験者数増加の背景☆

そもそも、受験者がFP技能資格に挑戦する動機はなんなのでしょうか?

女性の場合、その感受性の豊かさが活かされるカラーやアロマ、フラワーアレンジメント、各種デコレーションなど、五感に働きかけるような資格の取得に興味が向くことは容易に想像できますが、違うカテゴリーに属するFP技能資格の受験者数はその数を凌ぐ勢いがあるようです。

FP技能資格を単に趣味の分野で勉強するというのは少し違和感がありますが、資格取得がそれなりに役に立つという判断のもとの受験なら合点がいきます。

具体的には、

  • 社会生活を有利にするための自己啓発
  • 自身の可能性を追求するための自己啓発

という理由が挙げられるのではないでしょうか。

 

☆社会生活を有利にするための自己啓発☆

女性が強く社会生活を意識し、自己啓発を心掛ける大きな節目は、

  • 進学・就職により自立をはかるタイミング
  • 結婚・出産によるライフスタイルの変動期

という二つに分けられるかと思いますが、それぞれ順番に内容を分析してみましょう。

進学・就職により自立をはかるタイミング

進学や就職で親元を離れ、一人暮らしを始める際は、今まで親まかせだった生活に関する収支計算を自分ですることになり、生活には思っていたより多くのお金がかかることを身に染みてわかるようになります。

これからの夢の実現のために、生活する傍ら貯金をすることも必要になりますが、そのためには家計の工夫と収支の目安が必要になります。

就職活動の際には、応募先の企業にとって役に立つ人間になるかどうかの判断材料として、今まで自分が学んできたこと、信念、将来へのビジョンを問われる機会が出てきます。FP技能資格の勉強によって人生における大まかなお金の流れと関連する決まりを確認することは、先々を見通す力を養うことに繋がり、自立や就職の際に大いに役立つと言えるでしょう

結婚・出産によるライフスタイルの変動期

昨今ではその傾向は随分和らいでいますが、かつて女性が子供時代から経済、つまりお金に関与する機会は、本人の強い希望と恵まれた環境がないとほとんど得られることがありませんでした。

そのため、結婚まで親元で過ごし主婦になった人は家計を任される立場になると、いきなり不慣れな上に家族全体の収支管理の責任を負うことで慌ててしまい、必要以上のストレスを抱えることは珍しくありません。

そもそもこれで家計が回るという健全な収支感覚がわからないため、人によっては大変な任務になってしまいがちです。FP技能資格取得の際は必須科目として、ライフイベントのタイミングや費用を大まかに学習しますので、いつまでにどのくらいのお金を用意するのかを知ることができ、日々の生活を運営する上で大きな道標になります

また、受験者の中には、離職をしてからブランクを経て復職する際のリハビリのような感覚でお金の知識を身につけるという動機づけも見られるようです。大企業を中心に出産育児をしながら就職を続ける仕組み作りが整っても、実際にその権利の行使が難しかったり、行使したとしても周りの理解が不十分で心身共に過酷な状況で勤務を続けなければならない場合もあり、多くの女性が一旦離職するという事態が起こり得ます。

女性が長く就職先から離れた場合、それまでに身につけた社会の仕組みに柔軟に対応する感覚や、時代の経過による微細な変化には残念ながら疎くなりがちです。
離職している期間に仕事を続けている男性の知識と経験値の差が開いてしまい、復職した際にも仕事にやりがいを感じる機会が格段に減ってしまう傾向があります。

一呼吸おいて、自分が今生きている社会はどのような仕組みのもとに成り立っているのか、資本主義社会で自分を活かして社会で活躍するにはどのような知識が必要か、と考えた場合、各企業の存続に欠かすことのできないお金の知識や決まり、世間での流れを理解するという意味でFP技能資格の学習は適切な役目を果たすのです。

 

☆自身の可能性を追求するための自己啓発☆

女性は人生の節目を迎える度に生活環境が大きく変わる機会が多く、将来に目を向けた際に自身の可能性を追求してみようという気持ちに駆り立てられる場合があります。

言い換えれば、自身に変化を起こしたい、可能性を今一度追求して自身の成長に前向きになりたい、といった動機づけになるでしょうか。その方法は、人によって様々で、異文化に触れる機会を増やすという意味で語学系の資格に挑戦したり、趣味を活かした芸術的な分野の資格取得などで専門知識を増やし、自営の土台を築くことでもOKでしょう。

ただ、異文化に触れる際には自分が今過ごしている日本の経済のしくみや生涯に渡るライフイベントを明確に把握することで比較分析が容易になり、より身につきやすくなりますし、自営で仕事を始める際の資金計画の作成にもFP技能資格の知識は大きな武器になるでしょう。

 

☆独学で挑戦できる資格であること☆

最後に、FP技能資格は取得を思い立った時に挑戦しやすい資格であることをご紹介しておきましょう。

学習の際、不必要に小難しい専門用語や実生活に無縁な知識に出会うことはほとんどなく、自分のペースで無理なく勉強を続ければ、3級なら約1ヶ月、2級なら約3ヶ月の期間で取得可能です。

もちろん日中仕事が忙しく、ある程度の時間のゆとりと適切な学習環境が必要な場合は、通信講座の利用や資格スクールへの通学を検討しても良いでしょう。

これまでのご紹介でFP技能資格の取得に魅力を感じた方は、ぜひ受験を検討してみてください。きっと、今後の充実感ある人生への大切な一過程になるはずです。