☆家計簿に抱く一般的なイメージ☆
しっかり者の主婦が、家計管理のツールとして電卓を弾き、帳簿とにらめっこしている図が浮かびますか?どちらにしろ地味な感じで、面倒、手間、節約がチラついて貧乏くさい。。など、もしかしたらあまりプラスのイメージが湧かない方のほうが多いかもしれませんね。
このように感じる人が多数いることに対して、なかなかどうしてこの世の中からなくなることのない家計簿。それは、家計簿をつけることによって実生活へのメリットが確実に存在するからなのです。
ここでは、私ファイナンシャルプランナーの視点から、家計簿をつける習慣がなぜおススメできるのかを、順を追ってご説明したいと思います。
☆家計簿の3つの有用性☆
そもそも、家計簿を作成することでどんなメリットがあるのでしょうか。
主に三つの点からご説明させていただきます。
ムダな出費を抑えることができる
買い物や他の消費活動のたびに受け取るレシート。ある程度まとまった期間のレシートに目を通して出費を記載して振り返ることで、意識していなかった意外な出費に気付くことができます。日々どんなことにお金を使っているかは案外忘れてしまいやすいものですが、なんとなく使った内容を振り返ってみて後悔するような気持ちが生じたら、実は自分にとっては必要のない出費だったということ。振り返って精査することで次に消費する時「本当に必要な消費か?」と一呼吸置いて考えられるようになるのです。
その結果、いざという時のために使わなかったお金をキープしておくことができます。
価値観や方向性をはっきりさせることができる
消費を振り返ることで、自分や家族が何を大切にしたいのかを改めて確認することができ、削るべき消費、絶対削るべきでない消費について改めて考えることができます。
また、消費を振り返ることは、自分がその時どんな気持ちでいたのか、ご家庭をお持ちの方ならその時家族はどのような状態であったのかを振り返ることに繋がり、今後自分たちがどのように行動するべきかについて冷静に考え対策を練ることができます。
より良い人生経営のヒントになる
1、2で自分をよく知り、家計運営を良好に保つことでストレスが減り、今後のより良い人生構築のヒントにすることができます。自分自身や自分の家庭の収支管理は、いわば小さな会社経営と同じです。家計簿作成で支出の傾向を把握できれば、より良い経営を目指すために、対策を考えることができます。その結果、有益な情報を得るために様々な分野に興味を持ち、世の中を知ろうとするきっかけにもなるのです。
☆社会で輝く女性になろう☆
そもそも、センスある女性にはお金のセンスがつきものです。自分をよく知り、社会をよく知ることで、人生に希望と可能性を抱いて生きる女性は常に輝いてみえます。家計簿から得た情報を基に、バランスの整った計画的な消費ができるようになれば、ご自身に自然と落ち着きと気品が身につきます。先の章で、家計管理は小さな会社経営と同じとお伝えしましたが、家計簿を作成しながら企業のトップになって会社の舵取りしているような気分で家計管理に取り組んでみてはいかがでしょうか?
また、お金に関しての知識見聞は、男性との話題づくりにも事欠きませんし、知り合った男性からは賢い消費を行う女性として一目置かれることでしょう。いやらしい話に聞こえるかもしれませんが、社会で経営に関わる地位や役職を得るのはまだまだ男性が多い時代です。そんな男性と対等に話ができる女性となると、周りが放っておくはずがありません。必然的にチャンスを得やすい体質になれることでしょう。
独身の方なら人生を共同経営するパートナーとして、意中の男性からあなたに白羽の矢が刺さるということもあるかもしれませんし、主婦の方なら再就職の面接で、企業側の我が意を得たりの回答をして良い職に恵まれるかもしれません。ご家庭を持ち自身も働いていらっしゃる方なら上司に認められてキャリアアップにも繋がるかもしれません。
節約という貧乏くさいイメージではなく、これからの人生をよりよくするためにワクワクしながら家計簿作成に取り組みたいものです。
☆家計簿の簡単な付け方の4つのポイント☆
面倒、煩雑というイメージが強くまとわりつく家計簿ですが、実際皆さんは何を面倒や煩雑に思い家計簿を敬遠するのでしょうか?ここではそれぞれの要因に着目し、簡単に家計簿作成に取り組める工夫をご紹介したいと思います。
費目の設定の仕方がわからない?
どのように仕分けしたらいいのか判断できないなら、まず、自分だけのざっくりとした使用費目を作成しましょう。税務署に提出する資料を作るのならいざ知らず、家計の流れに注目し出費にテコ入れをはかるのなら、費目を細かく分ける必要はありません。
レシートの管理が難しい?
100均のファイルでも使い古しの封筒でも何でも結構ですので、自分で決めた費目を書いたレシート入れを用意しましょう。それだけあれば管理は簡単にできます。思いついた時にレシートの分類をしておいて費目ポケットに入れ、1ヶ月単位に集計、ノートに書き出します。数ヶ月(3ヶ月でも)のデータが揃うと、自分の消費にどのような傾向があるのか、どんな変化があったのかがよくわかります。
どれも削れる費目だと思えなくて気分が下がる?
住居費などの固定費の他、自分の一番大切な費目を決定し、それ以外の費目の出費を削ることを意識しましょう。むしろ自分がこれだけは譲れない、という費目の節約は意識しなくて結構です。その方が過度のストレスにならず、健全な気持ちで家計管理に取り組むことができます。
計算や手書きが面倒?
スマホアプリを活用するのも一つの手です。今は無料でも機能が充実したソフトが沢山出回っていて、特別に自分で設定をしなくても金額を打ち込むだけで合計額を計算、月ごとの収支の推移をグラフにしたり、支出の割合をグラフにしてくれるなどを朝飯前にやってくれます。また、カラフルで親しみやすいデザインのものが多く、ただノートに支出を書き込むよりも気分が華やぐかもしれません。
☆あなたの未来に繋がる家計簿☆
さて、ここまで家計簿作成について、その有用性、実生活に及ぼす影響、作成方法についてご紹介させていただきました。あくまでも一例としてのご紹介でしたが、あなたの家計簿に対する認識は少しは変りましたでしょうか?善は急げ。挑戦する気持ちになった方は早速実践してみましょう。
年齢ごとのライフイベントを考えると、収入も支出もずっとこの先同じとは限りませんし、ただでさえ変化の多い時代に生きる私たちには、大海を渡る船と同じ。航海を続けるには、時には自分を飲み込もうとする荒波をも人生の糧にしようとするくらいの気概が欠かせません。行き当たりばったりで何かがあった時にお金がなくて途方にくれる、などということのないように、家計簿の作成で日頃からご自分の価値観と方向性を確認、人生の航海図を描き、しなやかにこの世の中を渡っていきましょう。ぜひご自分にあった家計簿作成法をマスターし、人生の航海を明るく楽しいものにしてください!