こんにちは。ファイナンシャルプランナー(FP)の柴沼直美です。

今日は、「数ある資格の中でどうしてあえてFPを取得しようと思ったのか」について触れてみたいと思います。

 

家庭の事情でサラリーマンとして働くことが難しくなった

以前にもこちらで触れたかと思いますが、会社員として勤務していた時代には想像していなかった、結婚・出産・育児、一人目の育児でも全く時間に余裕がなくなったうえに、二人目・三人目の出産、プラス母親の認知症発症ということで、どこをどうやりくりしても、外に出て働くことは絶望的な状況になったことが「フリーランス」への働き方の移行のきっかけでした。

いざとなると、自分では「あれもできる、これもできる」と思っていたことが、実は企業の中の「ピース」では機能していたが、「自分で」仕事のかなりの部分(そのかなりというのは、最初はほとんどが営業ということですが)をやり遂げなければならず、そうなると、「○○会社所属」という看板を何ももたないと全く無力であることを思い知らされました。これは、ただ頭の中での想像だけで出た結論です。愕然としました

 

自分の強みや、何に興味があるか考えてみた結果、FPにたどり着いた

これからは、「自分のペースでもっと一般の人と距離感が近いところで仕事をする」という「働き方」をイメージした場合に、一般の人に受け入れてもらいやすい、「カラーコーディネーター」とか「メイクレッスン」が一瞬頭に浮かびましたが、そもそもそういった分野に興味のない自分にとってはありえない選択肢だと思いました。

そこで、自分のキーワードを集めてみました。「MBA」「ファイナンス」「証券アナリスト」「分析」「ファンドマネジャー」どれ一つをとっても、一般の人との距離感の大きいものばかりです。これを、ネットや雑誌などをみながら距離を縮めていきました。「おかね」「マネー」「お金の運用」「おかねとの付き合い方」。ここからFPという資格にたどりつき、資格取得の勉強をはじめました。

フリーでやるということは、後ろ盾は何もありません。FPの資格試験に合格した翌日から、放っておいてもクライアントが絶えず訪れてくれるわけもなく、常に法改正・制度改正に応じて自分の知識も更新していかなければなりません。同時にわずかな機会でも逃さず経験を積むきっかけをさがしていかなければならないので、「好き=興味がある」という気持ちがなければ続かないというのは、よく見聞きはしていたものの、実際にフリーになってみて思い知らされました。

 

FP資格の勉強は自分の思っていた以上に役に立った

勉強の内容は、会社員時代に実務で使っていたことや、かつて学生時代に勉強したことと重複したところが多かったので知識の整理として非常に役に立ちました。

その上に、FPの試験範囲は広く、特に事業承継という分野は自分には全く縁がなかったので、非常に新鮮で、「もし自分が起業してそれを子どもたちに引き継がせるとするとこんなポイントに気をつけなければいけない」という感じでいいシミュレーションの機会を得られたと思います。

 

FP資格を取得してから、クライアントの気持ちに寄り添うことの大事さを知る

実際に資格取得してからは、所属した日本FP協会でのSG(スタディグループ)に足を運んで先輩方と交流を図ったり、FPフォーラム(協会が主催して不定期で開催する「くらしとお金」に関する知識や情報を得られるセミナー(講演会)やFP相談会などのイベント)に積極的に講師や相談員スタッフとして参加したりしました。

そうすることでFPとしての仕事を自分の体に覚えこませるようにして、会社員時代のクライアントが法人だった自分の考え方を一般の人へ寄り添えるように努めました

直接には関係ないかもしれませんが、このときに、キャリアコンサルタントという資格も取得しました。この資格は、「クライアントの気持ちに寄り添う」というヒューマンスキルの基本の修得という意味で大いに役に立ちました

当初、クライアントが法人だったころの自分は、「同じ1分でも、クライアントがほしがる情報をできるだけたくさん提供するのがいい」と信じて仕事をしてきました。その当時の心構えの切り替えがなかなかできずに、おそらく畳みかけるように情報を提供していたように思いますが、「気持ちに寄り添う」ことの大切さを知ってからは、話すスピードもクライアントに合わせて、まさに伴走するような気持ちで臨むようになったと認識しています。

 

経験を積めば積むほどスキルもアップしていき、クライアントからの高い信頼も得られる

始めて個別相談をお受けしたときは、まだ経験していなかった不動産関連の質問が出たら、「不動産の専門家のあの人に即、依頼しよう」などと、臆病風を吹かせていたことがありました。ですが、10年の間に不動産の売買や賃貸の経験も積んで、少し余裕をもってご相談に応じられるようになったと思います。

繰り返しになりますが、FPの守備範囲は非常に広く極端な言い方をすれば「生活全般」に関わるどんな悩みがどんなはずみで飛び出してくるかまったく想像できません。まさに出たとこ勝負です。「これは専門外だから」とはじめからシャッターを下ろすようではFPを職業とすることはできません。

日ごろから筋トレを継続するように、知識を日々更新し、先輩方との意見交換や経験の場を積極的に活用して自分のものとして消化していくことが求められます。それを継続していけば、ご相談はお受けすればするほどスキルも上がってくると実感しています。

 

FP資格の取得目的を明確にすると勉強するモチベーションは長続きする

最後に、もし、これを読んでいらっしゃる方の中に「何となくFPの資格をとってみようかな」と思われたら、まずFP資格を取得する目的を明確化することをおススメします。

資格を趣味として取得するのか、ご自身の自己啓発のために取得するのか、それとも職業として活かすために取得するのか、もしくはその他の目的なのか、を明確にさせます。資格取得の目的を明確化したうえで、取得後の将来図を描いておかれるとモチベーションのキープ、アップにつながると思います。