こんにちは。ファイナンシャルプランナー(FP)の柴沼直美です。
今日は、「独立系FPと企業系FP」のそれぞれについていいところ、うらやましいポイントについてご紹介したいと思います。

 

企業系FPのメリット①:大きな看板がある

筆者は独立系として活動しており、基本的に、仕事の依頼は自分で開拓していかなければなりません。以前にもご紹介したかと思いますが、「柴沼直美」といっても、「どこの馬の骨」状態で、いきなりどこのどいつともわからない輩にコンサル料を支払って依頼をするなどということはあり得ません。これはどんな仕事にも当てはまることだとは思いますが、集客というのはフリーランスには永遠について回る一番大きな課題だと思います。

その点をとりあげてみれば、企業に属していてファイナンシャルプランナーを名乗っている方であれば、クライアントは基本的に営業担当者が連れてきてくれるので、集客という心配は無用です。ましてや大企業でテレビや新聞で大々的に広告を出しているような金融機関であれば尚更です。上司や先輩が築いてきた顧客基盤がありますから「私は○○保険会社のファイナンシャルプランナーです」と一言いえば、クライアントはそれだけで納得してくれます。ここが最も羨ましいと感じるところです。

極端なことを言えば、仕事を開始したばかりのころは、明日の収入を確保するために今日の仕事を獲得する、1年目は来月の収入を確保するために今月の仕事を獲得する、3年目は半年先の収入を確保するために3か月先の仕事を獲得するという感じで時間軸の長さはかわっても基本的には常に自転車操業状態をずっと続けていく覚悟が必要です。

 

企業系FPのメリット②:特定分野のエキスパートになれる

もう一つ挙げるとすれば、企業に属していると、仕事の範囲が限られますから、あれもこれもはやりたくない、特定の業務のエキスパートになりたいと考えている人にとっては企業に属しているほうがいいかと思います。しかし、この点については筆者個人的には、あまり羨ましいとは感じていないのが正直なところです。なぜなら、何度もご紹介している通り、ファイナンシャルプランナーの仕事の範囲は非常に広いので、エキスパートであることが難しいからです。

 

独立系FPのメリット:おかねに関わること全てに携わることができる

他方、独立系でよかったと思うところは、いったんクライアントが自分のことを信頼してくれれば、「おかね」にまつわるあらゆることについて相談してくれますから、いろいろなことにチャレンジできます。例えば、当初は住宅購入について相談したいと思ったクライアントでも、住宅を購入しようと思ったきっかけは、「実は子どもをもう一人ほしいと思っているので将来手狭になる前に、広い拠点を確保したいから」といったところだったとします。その話をきいた瞬間からテーマは住宅ローンから教育費に代わります。そして当然、頭金だの月々のローン負担の絡みで、ご夫妻の相続の話も話題に出てくるでしょう。

このように、「おかね」に関わらないでライフステージを進んでいくことはできません。ですから相談のネタが尽きることはなく、なおかつ1つ1つの問題はどれも境界線がはっきりしない(士業のように、どこからどこまでがどういう専門家が管轄するのか明確ではない)ものがほとんどですので、士業等による専業業務でないことを確認したうで、それらの課題についてクライアントと一緒に取り組んでいくことができます。

1つ1つの問題解決が皆さんのFPとしてのキャリアディベロプメントにつながります。これは企業に属していてはできません。なぜなら、企業はチームで仕事をしていきますから、仕事の線引きをしていないと機能できません。それは企業経営上の観点からは当然ですが、現場で働く立場から考えれば、いろいろなピース・オブ・ワークを積み重ねていくことでキャリアが充実していくファイナンシャルプランナーの業務の特性から考えれば、醍醐味に欠けるかもしれません。

まとめ

これらをまとめると、ご自身で好奇心をもって仕事を見つけていくというスタンスに興奮とワクワク感を持ち続けることができる人は独立系、FPの中でもある特定の分野に精通した職人を目指したい人は企業所属系かな、と思います。最終的なキャリアゴールが「職人」であるならば企業系、「何でも屋」であるならば独立系というイメージでしょうか。

一度独立したらもう企業系FPには戻れない、などということはありません。そういった事例を筆者はたくさん知っています。SNSやネットの普及により、今はいろいろな働き方が可能です。

そんな中、クライアントのリクエストも日々変わってきているので、いずれにしてもクライアントから満足してもらってリピーターになっていただく、ファンになっていただくという究極のヒューマンスキルが求められることは間違いないでしょう。顧客の声をしっかり聴き取り、求めていることをきちんと返すことができればどちら側であれ、確実にFPとしてのキャリアを積み重ねていくことが可能ですが、いかに自分のスキルが効率的に最大限発揮できるかをときどき振り返りながら見極めて柔軟にキャリアパスを選択していくことが大切なのだと思います。