こんにちは。ファイナンシャルプランナー(FP)の柴沼直美です。

今日は、「FP資格と英語」についてご紹介したいと思います。

 FP資格の世界の認定者数はどのくらいいるの?

ご存知のように、FPという言葉通りファイナンシャルプランナーは1985年米国で生まれた協会で、CFP認定者数(CFPはサーティファイド ファイナンシャルプランナーのことでファイナンシャルプランナー上級資格)は一番多く76,760人(2016 年)です。日本でFP協会が誕生したのは1987年で、現在のCFP認定者数は20,940人(2017年5月)で米国に次いでCFP認定者が多いです。

世界各国のCFPネットワークについて記載されていますが、現在24か国が加盟しています。詳細は以下の日本FP協会のホームページをご参照ください。

海外FPとのネットワーク(出所:日本FP協会)

 

CFPを取得すると世界で活躍できる?

この話からCFP認定者の数が多いとか少ないとかというより、みなさんが気になるのは活躍の場ですよね。読者の中で、英語が得意な方はとくに活躍の場がこれからますます大きくなるのではないかと推測されるのではないでしょうか。ちょっと興味のある方はこちらのサイトを覗いてみてください。

CFP BOARD

現在コロラド州に拠点を構えている世界各国のFPを束ねているファイナンシャルプランナーのお膝もと、「ファイナンシャル プランナーズ スタンダード ボード」という組織の中でファイナンシャル・プランナー(いわゆるCFP)として登録されているメンバーのための登録の仕方や、FPとしてのアピールの仕方やビジネスの展開のヒントから継続教育などさまざまな情報が掲載されています

その中に“career center”(FPとしての仕事を探している人向けの求人サイトのようなコーナー)がありますが、ここではFPとして企業や団体に勤務を希望するケース(2017年5月5日で99件)、すでに独立されているFPが新たに一緒に仕事をする仲間やアシスタントを探すコーナー(同じく59件)がアップされています。また、履歴書を登録しておくページも併設されていて、アメリカがFP先進国であることを目の当たりにすることができます。

例えば、あなたがFPの資格を取得したばかりだとしましょう。いきなり独立するには抵抗があるということで経験を積むために、自分のスキルを活かすことができそうな職場を検索したとすると、「ジュニア・ファイナンシャル・プランニング・インターンシップ」からはじまってアシスタント的な仕事がずらりと並んでいます。

一方、ある程度経験を積んだので、ステップアップしたいという場合にも同様に、「ファイナンシャル・アナリスト」などのプロフェッショナルな仕事が多く掲載されています。当然、全米対象ですからニューヨーク、シカゴやサンフランシスコから中西部といった人もまばらな地域まで網羅されていて、かつて米国に滞在経験がおありの方や、英語が得意な方にとっては眺めているだけで時間がたつのも忘れてしまうぐらいワクワクするようなサイトだと思います。

 

アメリカでFPとして働くことの二つの特徴

もう少し冷静にこの職業紹介ページを見てみると、特徴的なことが2つあると思います。1つめは、最終的な仕事の内容はどうあれ、入り口としては「金融資産設計」にかかわる仕事が圧倒的に多いこと(というかほとんどがこちらに該当します)です。2つめは、お給料ですが明記している限りは基本給プラスコミッション制、あるいはフルコミッション制であり、日本のように「月々○○円」という形できっちり決められているものではないということです。

以前にもご紹介したかと思いますが、米国は日本のような国民皆年金制度、手厚い社会保障制度が整っているわけではありませんので、以前から「基本的に自分の資産は自分で保全・運用する」という考え方が当たり前でした。「運用するなんてムリ!」とか「元本保証でないとこまる」などという日本的な「おかね」との付き合い方とは根本的に違います。

したがって、

(クライアント):「私の資産をCFPであるあなたにお任せしますから、プロフェッショナルとして運用してください。そのかわりきちんとフィーはお支払いします」

(FP):「私はプロフェッショナルのFPとして『あなたにかわって』『あなたの資産を保全・運用します』のでフィーはお預かり資産に対してこれだけ請求します」

というビジネスモデルがしっかりできあがっているのですね。日本でこのような形態のビジネスとなると、信託銀行という金融機関が専ら請け負っており、ファイナンシャルプランナーがここまで踏み込むためにはさらに認可(投資助言代理業者)が必要になってきます。したがって「ファイナンシャルプランナーが専業でできることがない⇒境界線的な仕事」という位置づけがいつまでたってもかわらず、どっちつかずのステイタスに甘んじている現状から打破できないのではと思います。

 

アメリカのビジネスモデルを日本に移植できれば多額の報酬を得られる可能性がある

しかし、見方をかえて、認可をとって、踏み込んだアドバイスをする、という経験に挑戦してみれば、FP先進国米国がまさにその仕事で多額の報酬を得ているFPが多くいる事実を鑑みても、とても大きなキャリアディベロプメントに向かった舵取りだと思います。さらに、現在の金融商品はまさにボーダレスです。海外の金融商品を組み込んだ運用手法も多く紹介されています。現地での状況など、米国のFPと意見交換しながらタイムリーな情報を提供すればさらにFPとしての皆さんのステイタスは確固たるものになると思います。この取組に成功している先輩FPがゼロである今、英語が得意な皆さんはその語学力を生かして活躍することが求められているといえるでしょう。